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琥珀とシルバー

当社はポーランド・リトアニアからのバルト海琥珀アクセサリーをご提供しておりますが、「ポーランドの製品とリトアニアのものに違いはあるの?」といったことについて、少しお話いたします。


両国の琥珀アクセサリーの違いを、強いて一言で言い切るとしたら、「シルバー」です。

歴史的にポーランドは銀製品の技術力に優れているため、琥珀アクセサリーに関しても古くから「琥珀+シルバー925」の製品を手がけています。
ブレスレット、ブローチ、ペンダントトップ等、琥珀とシルバー925をうまく合わせて、軽快で都会的なアクセサリーをデザインしております。


一方、リトアニアでもいくつかの工房はシルバーを使った製品を手がけているのですが、どちらかと言えば琥珀そのものを生かしたアクセサリーのデザインに長けているといえます。リトアニア製琥珀アクセサリーに使われている金属は真鍮が多いようです。
当社のネックレス、ブレスレット等でも、リトアニア製品ではシルバーを使用しておりません。(ショップにはアップしておりませんが、リトアニア製のペンダントトップの一部にはシルバーが使われていますが・・・)


もう少し詳細にお知らせしますと、ポーランドはシルバーについては非常に優れたデザインを持っているのですが、他の金属については少々弱いと言わざるを得ません。(ポーランドの工房の関係者がこれを見ていないことを望みますが・・・、現実ですのでお許しください。)


地金相場が高いということもあるようなのですが、ポーランドでは日本人の好む金(K18)、ホワイトゴールド(K14WG・K18WG)等は一般的でないため、金やホワイトゴールドを使ったアクセサリーを注文すると、たとえそれが小さなバチカンであっても、工房は新たに仕入れをしなければならないため、非常に大きな注文量が必要となってしまいます。
そしてまた、デザイン的にも価格的にも日本製の方が優れているため、当社では日本製の金具類をポーランドの工房に送り琥珀アクセサリーにしてもらったり、日本で加工したりしています。
ご提供している当社の琥珀ペンダントトップで、金・ホワイトゴールドの金具を使っているものがすべて日本製であるのは、そういった理由からです。



(2007年5月10日 笹原)

バルト三国

天皇、皇后両陛下がバルト三国を初訪問されています。

ご存知の通り、バルト三国とはリトアニア・ラトビア・エストニアですが、両陛下はリトアニアでは、「命のビザ」でよく知られる日本外交官・杉原千畝(すぎはらちうね)氏の関係先を訪問されるご予定だそうです。
杉原氏は第二次世界大戦中、ナチス占領下のポーランドからリトアニアに逃亡してきたユダヤ人らに、外務省の指示に背いてビザを発給し、6,000人のユダヤ人を救った人物です。

第二次大戦以前も、バルト三国は列強の脅威にさられていました。
帝政ロシア領であったこれら三国は、ロシア革命を受け1918年に独立宣言をしましたが、1940年にはソ連に併合されてしまいました。第二次大戦中は独ソの戦場となり、多くの人々の命が失われました。
そしてようやく、ソ連の崩壊の過程で独立を回復したのは1991年でした。

といった大まかな歴史を踏まえたうえで:−



昨日、70歳前後の方(男性)と琥珀について話をいたしました。

その方いわく
「子どものころに父から琥珀をもらい、それから琥珀が大好きで、琥珀をじっと見つめていると引き込まれそうになるんです。」(こぶし半分ほどのルースだったそうです。)

「でも、あなた(私のことです)の持っている琥珀とはずいぶん違います。もっと赤っぽかった。」

「やっぱり琥珀はロシアのものが一番ですよね。リトアニアでも琥珀が採れるんですか?」


私は以下のようにお答えしました。

「ロシアの琥珀とは、今で言うリトアニアを含むバルト海琥珀(バルティックアンバー)のことだと思います。1991年以前、バルト三国はソ連領だったので、そこで作られた琥珀ジュエリー・アクセサリーはロシア製(ソ連製)と言われました。」

「琥珀の色の違いは、たぶん琥珀の色の豊富さによるものです。ただバルト三国独立以前は、ソ連(あるいは帝政ロシア)から日本への琥珀の輸入ルートが非常に限定されていましたので、もしかしたら限られた色の琥珀しか輸入されていなかったのかもしれません。」



言い忘れてはいけませんが、現在のロシアでも、もちろんとても優れた琥珀ジュエリーが作られています。
また、バルト海沿岸にはロシア本土からは離れた、飛び地のロシア領があります。地球儀で見ると文字しか見えないような小さな地域ですが、ポーランドとリトアニアの間に「カリーニングラード」と書かれていますので、機会があれば探してみてください。実は現在でもここがバルト海琥珀原石の最大の産出地です。

遠い東欧の国のお話ですが、古代に落ちた樹木の雫からできた琥珀は、さまざまな人間の苦難の営みを見ながら過ごしてきたのですね。あらためて琥珀の一片たりともおろそかにできないと思います。



(2007年5月25日 栗原)